11月の起重機船関連イベントと洋翔ライブカメラ

また更新に間が空いてしまいましたが、この1ヶ月で「富士」によって台船に載せられていたJFEエンジニアリング製のガントリークレーンは、2機が先行して横浜の南本牧埠頭MC-3バースに納品されました。現地に据え付ける際、起重機船は用いられなかったようです。
調べたところ、今回用いられた備南開発という会社が所有する台船は、起重機船で吊り上げずとも、岸壁で大型構造物の授受ができる優れ物なんだとか。
起重機船の出る幕が無いのは、ちょっとさびしいですが、これはこれで魅力的な光景です。今回は見逃してしまいましたが、残り2機の納品をまた楽しみにしましょう。

さて、今月は工事ではなく、起重機船に関するイベントが続きます。まずは三連休の真ん中11月23日に、多くの起重機船を製作したJMUアムテックの事業所が存在する兵庫県相生にて、商工会議所主催のクルーズイベントが開催されます。

相生湾クルージングを11月23日(日)に開催相生商工会議所

当日、起重機船が入港しているかはわかりませんが、進水式以外で大型造船業の様子を間近で見れる機会というのは貴重かと思いますので、気になる方はぜひ。

また、11月29日には、明石海峡大橋の舞子側にあります橋の科学館において、講演会「恐竜橋を架ける -東京ゲートブリッジの大型起重機船による大ブロック一括架設-」が行われます。
2009年に実施された大型起重機船3隻による東京ゲートブリッジの一括架設工事について、関係者が語ってくれるというこれまた貴重なイベントです。3隻相吊りによる橋梁架設工事は過去に3例しか無いらしく、この工事を見れた方が本当にうらやましい(当時、私はまだ起重機船に興味を持ってなかったので…)。
なお、この工事に関する技術論文は、こちらでも公開されています。

最後に、これはイベントではありませんが、今月初めから寄神建設の「洋翔」が鳥取県境港市でケーソンの据付作業(境港外港中野地区岸壁(-12m)築造工事(その2))を行なっています。この工事を担当しているあおみ建設さんの現場特設サイトが、起重機船ファンにとって至れり尽くせりで素晴らしいです。

境港外港中野地区岸壁(-12m)築造工事(その2)

作業工程の説明だけではなく、現場にライブカメラまで設置してくれています。本当に起重機船ファンに向けて作られているとしか思えないサイトです。ありがたや、そして素晴らしい。
日本海新聞の記事によければ、20基のケーソンを1日1基のペースで据え付けていくようです。しばらくは「洋翔」の活躍が見れそうですね。

ケーソン据え付け開始 中野地区物流ターミナル日本海新聞

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